友人より、「レコード芸術の8月号に載ってるよ!」とのしらせをうけ、うれしく買いに行きました。
152ページに評が、164ページには新譜月評「優秀録音」に選ばれた旨が掲載されています。わー!!!
声楽のアルバムという印象が強いかもしれませんが、トリオとしての共同作業、そしてナミレコードの皆様の技術力なくしてはうまれなかったCDだと思っているので、この優秀録音というのは大変嬉しいです。
もうすぐ9月になってしまいますが、よろしかったらお近くの書店でお求めになってご覧くださいませ。
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そして、このCDをリリースしたときに、以前ご一緒したアマオケの奏者でありマイミクの方から、とても嬉しい感想を日記でいただきました。なんともステキな文章で、こちらにも掲載したいと思い、お伺いしたところご快諾いただきました。
自分たちの演奏がどんなふうに受け止められているのか、こうやって知ることができるのは幸せですね。ありがとうございます。
というわけで、以下に転載させていただきます。
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マイミクになってくださっている、kaoriヨコシマ先生こと
メゾソプラノの池田香織さん。
第1回の名古屋ワーグナー管弦楽団で初めてお会いしてその声に圧倒され、
私も出演した昨年の第2回では、小さな紹介記事のため拙いながらインタビューさせていただき、
歌唱はもちろんのこと、そのお人柄のとりことなって今日に至ります。
オペラや歌曲に疎く、日頃耳にする機会も正直少ない私ですが、
Kaori先生によってその深い魅力の一端に触れさせてもらい、また、
優れた才能に加えて、自分の道を切り拓こうという強い意志があれば、
音大を出なくても音楽をなりわいとすることは可能なのだと学びました。
現在、東京・新国立劇場を中心にご活躍されていますが、その他に以前から
ご自身の歌とコールアングレ、ピアノという
ちょっと変わった編成のトリオによる自主リサイタルを開いておられ、
先生のトークとドリンク(!)もつくというそれは毎回好評だとのこと。
昨年、ピアノの方がメンバーチェンジし、11月から新たに
「Trio 97」としてデビュー。
明日25日に、そのファーストアルバム
「Liebestraum〈愛のおくりもの〉」が発売されます!
ファン特権で、私は「限定特別版」を先生にお願いし、
先日、ひと足お先に届けていただきましたよ!
可愛い袋(リボンには「Liebestraum trio 97」の文字が!)にポストカードも入り、
ライナーノーツにはお三方の直筆サインが!!
「大切な人に贈るチョコレートの小箱のように、
様々な味わいの愛の歌を詰め合わせました。
この小さな愛のおくりものを、あなたは誰に?」
(CD帯より)
kaori先生の歌う声を聴くと、私はいつも
白く燃え立つ炎をイメージします。
たまたま、これまで耳にしたレパートリーが「指環」のジークリンデ、そして
ブリュンヒルデという役柄だったからかもしれませんが、
紅蓮の炎のように野放図に燃え盛るだけでもなく、青い炎のように静かでもなく、
透徹の智による抑制を深奥に秘めながら、それでもある臨界点を超えると
堪えかねたかのように迸り、溢れ出し、大地に揺らめき立つ熱情のまばゆさが、
現実にはない「白い炎」を想起させるのだと思います。
このアルバムでも、白い炎は至るところで燃えていますが、
「愛」というテーマを得て、その熱さは一層鮮やかになると同時に、
甘やかなまろみも帯びているようです。
また、中低音域の豊かな表現がkaori先生の大きな持ち味の一つですが
(それを耳にするのは、ぞくぞくするような快感です)、
もともと歌手としての出発点がソプラノであったことからも分かるように、
高音部にはまた別の、胸を引き絞られるような美しさがあります。
その振り幅の大きさ、そして、溢れる熱があるからこそ引き立つ
ソットヴォーチェのせつなさ、柔らかさ。
炎とは対照的ですが、どこまでも寄せては返し、穏やかに包み込む波をも思わせます。
オブリガートを取る、篠崎隆さんのコールアングレ(一部オーボエ持ち替え)、そして
曲の屋台骨となる山田武彦さんのピアノも実に素晴らしい。
アングレという楽器の持つ、哀愁と飄逸味とを帯びた音色が
kaori先生のespressivoに程よく絡んで、
意外な、けれど納得のマリアージュを醸し出しています。
それを、出すぎず、しかし随所ではっとさせられるピアノのフレーズが支える。
全体的に、アングレが「優しさ」を、ピアノが「きらめき」を
歌に添えていると感じました。
あくまで歌が中心でありながら三者のアンサンブルであるという、幸せな形です。
選曲がまた非常によく練られていて、楽しめますね。
「Ich liebe dich」と繰り返すロマンティックな「君を愛す」は
2コーラス目を原語のデンマーク語で。
以下、ドイツ語、フランス語、イタリア語でさまざまな愛が語られます。
「美しさ」は、ショパンのマズルカに歌詞をつけたもので、
女声二部をオーボエとのデュエットに置き換えています。
ゆったりと流れるような曲たちの中で、軽快さが際立ちます。
「彼が言いました」は、歌とアングレのみのデュオ。なんともいえず味わい深い。
一方、「アリア」はアングレとピアノのみ。もともとはサクソフォンのための曲とか。
大きな流れの中でうまく一息つかせる役割を果たしていると思います。
「グローリア」は、Trio 97の傑作といえるでしょう。
クライスラーがヴァイオリンソロ用に編曲した、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番2楽章を
さらにトリオ用にアレンジし、ミサの典礼文を歌詞として乗せたというもの。
静かな敬虔さの中に「神への愛」が語られ、歌とオーボエとピアノのまさに「三位一体」が
至福の境地を垣間見させてくれます。
そして、白眉ともいうべきバーバーのアダージオ。
映画「プラトーン」などでも使用された、あまりにも有名なこの曲のメロディーは
音域にして2オクターブ超あるそうです。
その(歌にとっては)広い音域に、歌詞なしの文字通り「声」だけで挑み、
アングレと、ピアノと絡み合いながら上昇し、頂点のコラールを極めるkaori先生の絶唱。
全身鳥肌が立ち、涙があふれました。
ここには、言葉はないけれど、愛の壮絶なかたちが確かにあります。
こんなすごい曲の後に、まだ聴かせどころをもってくるんだから。
もう、1曲1曲書いてたらきりがありません。
アルバムタイトル曲の「Liebestraum」は、
YouTubeでPVを視聴することができます。
ピアノ曲「愛の夢第3番」としてこれもあまりに有名なこの曲、
元が歌曲だと今回初めて知りました。
上で書いた各楽曲の解説も、皆ライナーノーツから頂いたものです。
そして歌詞の対訳も、チョコレート箱がスタイリッシュなジャケット写真も、
PVでも使われている制作の折節の横顔を写した写真たちも。
すべて、kaori先生ご自身が手がけられたものです。
つくづく、天は三物も四物もそれ以上も与え給うたと思います。
歌曲やオペラアリア、もっといえばクラシックに詳しくなくても、
素敵な音楽を楽しめる心さえあれば、必ずや満足できるこの1枚。
kaori先生、本当に素晴らしいアルバムを、どうもありがとうございました。
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ちょっとくすぐったいぐらいお褒めいただいて恐縮なのですが、さすがに言葉の選び方がすばらしくて、読んでいてわくわくします。私もこのCD買いたくなりました!(笑)


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